「うちの犬が急に豚みたいな音を出して、息苦しそうでびっくりした」
そんな経験、ありませんか?
実はそれ、「逆くしゃみ」と呼ばれる犬特有の呼吸現象かもしれません。
この記事では、逆くしゃみの正体・原因・見分け方から、飼い主として知っておきたい対処法まで、わかりやすく解説します。
愛犬が健康で安心して過ごせるように、正しい知識を身につけましょう。
結論:逆くしゃみは多くの場合、無害。でも頻発するなら注意を
「逆くしゃみ」は、多くの犬に見られる一過性の呼吸反応で、病気ではないことがほとんどです。
ただし、頻繁に起こる場合や他の異常があるときは獣医の診察が必要です。
逆くしゃみとは?名前の意味と仕組み
逆くしゃみとは、医学的には「発作性後鼻孔狭窄(はっさせいこうびこうきょうさく)」と呼ばれる現象で、
犬が突然「ブヒブヒ」「ガーガー」と音を立てながら喉の奥で激しく息を吸い込む状態を指します。
- 通常のくしゃみは「吐く」動作
- 逆くしゃみは「吸う」動作
一見すると苦しそうに見えるものの、数十秒ほどで自然におさまることが多く、心配のいらないケースがほとんどです。
主な原因:なぜ起こるの?
逆くしゃみが起こる原因には以下のようなものがあります。
- ホコリや花粉などの刺激
- アレルギー反応で鼻や喉が刺激される
- 興奮やストレス
- 散歩や遊びの後、緊張や嬉しさでも発生することがある
- 急な温度変化や香り
- 冷たい空気や香水の匂いなども引き金に
- 異物混入
- 鼻に小さなゴミが入ってしまった場合など
- 鼻腔や咽頭の構造
- 小型犬(チワワやパグなど)や短頭種に多い傾向
症状の見分け方:逆くしゃみと病気の違い
逆くしゃみの典型的な様子
- 「ガーガー」「フガフガ」と鼻・喉を鳴らす
- 首を伸ばして息を吸うような姿勢
- 1回数秒〜1分以内で自然におさまる
- 発作後はケロッとしている
危険な兆候がある場合は注意
以下のような場合は呼吸器疾患や他の病気の可能性もあるため、動物病院を受診しましょう。
- 頻繁に繰り返す(1日に何度も)
- 呼吸が長く苦しそう
- 鼻血や目やにが多い
- 食欲不振・元気がない
- 発作後もぐったりしている
家庭でできる対処法
一度きりの逆くしゃみなら、過剰に心配する必要はありません。以下のような方法で落ち着かせてあげましょう。
- 落ち着いた空間に移動させる
- 飼い主が慌てないことが大切
- 優しく喉をさすってあげる
- のどの緊張を緩める効果がある
- 鼻を軽く抑える
- 呼吸パターンを切り替える刺激になる
※無理に口に手を入れたり、強く押さえたりするのは逆効果です。
頻発する場合は動物病院へ
逆くしゃみが頻繁に起こる場合は、アレルギー・鼻炎・軟口蓋の異常などが関係している可能性があります。
適切な検査や治療のためにも、動画を撮って獣医師に見せると診断の助けになります。
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まとめ:逆くしゃみを正しく理解し、愛犬を守ろう
犬の逆くしゃみは、多くの場合無害で自然に収まる現象ですが、頻発する場合や他の症状を伴う場合は病気の可能性も。
日頃から愛犬の様子をよく観察し、「いつもと違う」がわかるようにしておくことが、健康を守る第一歩です。
愛犬との毎日が、安心と笑顔で満ちた時間になりますように。