白ごまと黒ごまは、料理に香りや風味を加えるだけでなく、栄養価が高いことでも知られています。しかし、これら二つの種類のごまには何が違うのでしょうか?そして、どのように使い分ければよいのでしょうか?意外に知らない人も多いと思いますので調べてみました。
また、胡麻の栄養価と効能、食べ過ぎた場合どうなるのか、ということについては別記事でまとめていますので気になる方はご覧ください。
白ごまと黒ごまの違い
色と味: 白ごまは、皮を取り除いた後の種子で、色が明るく、味がやや甘いです。一方、黒ごまは皮をつけたままの種子で、色が濃く、味がより濃厚でナッツのような風味があります。
栄養価: 栄養面では、両方のごまにはビタミンB1、ビタミンE、カルシウム、鉄分、マグネシウムなどの栄養素が含まれています。しかし、黒ごまには、白ごまよりもアントシアニンという抗酸化物質が豊富に含まれています。また、黒ごまはカルシウムの含有量が特に高いとされています。
栄養価の比較と解説
栄養素 | 白ごま(100gあたり) | 黒ごま(100gあたり) |
---|---|---|
カロリー | 573kcal | 565kcal |
タンパク質 | 17.7g | 18.9g |
脂質 | 49.7g | 48.1g |
カルシウム | 975mg | 1315mg |
鉄 | 9.3mg | 14.8mg |
マグネシウム | 351mg | 346mg |
ビタミンE | 0.25mg | 0.40mg |
- カロリー
- 白ごまと黒ごまのカロリーはほぼ同じで、100gあたり約560kcal前後です。これは、ごまが脂質を多く含むために高カロリーであることを示しています。そのため、適量を摂ることが大切です。
- タンパク質
- タンパク質は、筋肉や骨、皮膚などの体の構成成分であり、健康を維持する上で欠かせない栄養素です。白ごまと黒ごまは、100gあたり約18gのタンパク質を含んでおり、植物性タンパク質の良い供給源となります。
- 脂質
- ごまは脂質が豊富で、特に健康に良いとされる不飽和脂肪酸を多く含んでいます。白ごまと黒ごまの脂質含有量はほぼ同じで、100gあたり約48g~50gです。これらの脂質は、コレステロール値の改善や心臓病リスクの低減に役立つとされています。
- カルシウム
- カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素で、神経や筋肉の機能にも関わっています。黒ごまは白ごまに比べてカルシウムが豊富で、100gあたり約1315mg含まれています。これは、同量の牛乳よりも多い量です。カルシウムの摂取不足が懸念される場合には、黒ごまが特におすすめです。
- 鉄
- 鉄は、赤血球の形成に必要な栄養素で、酸素の運搬に関わっています。貧血の予防や改善には鉄分の摂取が重要です。黒ごまには、白ごまよりも多くの鉄分が含まれており、100gあたり約14.8mgの鉄を摂取することができます。
- マグネシウム
- マグネシウムは、骨の健康や筋肉の機能、神経伝達に関与する重要なミネラルです。白ごまと黒ごまは、100gあたり約350mgのマグネシウムを含んでおり、マグネシウムの良い供給源となります。
- ビタミンE
- ビタミンEは、強力な抗酸化作用を持ち、細胞の老化防止や免疫機能の維持に役立つビタミンです。黒ごまは白ごまに比べてビタミンEの含有量が若干多いですが、どちらもビタミンEを含む良い食材です。
使い分け方
白ごま:
- サラダや和え物に振りかけると、さりげない風味と香りをプラスできます。
- パンやクッキーの生地に混ぜ込むと、食感と味にアクセントをつけられます。
- 白いごまだれや白ごまペーストは、料理にまろやかさを加えるのに適しています。
黒ごま:
- 黒ごまはそのまま食べると、強い風味が楽しめます。黒ごまを使ったお菓子や料理は、見た目にも美しく、風味豊かです。
- 黒ごまペーストや黒ごまドレッシングは、料理に深みとコクを加えます。
- 黒ごまは鉄分やカルシウムが豊富なので、栄養補給を目的とした食事にも適しています。
まとめ
白ごまと黒ごまは、それぞれに特徴があり、使い方によって料理の味や栄養価を高めることができます。白ごまはさりげない風味が欲しい時に、黒ごまは濃厚な風味と栄養を求める時に選ぶと良いでしょう。どちらも日常の食事に取り入れやすいので、ぜひ活用してみてください。