ゴマはその小ささの割に驚くべき栄養価を持つ、最も身近なスーパーフードの1つです。そんな胡麻ですが、その程度の栄養素があり、食べ過ぎるとどのような影響があるのでしょうか?また、消化に悪いという噂についてと、体内の活性酸素とゴマとの関係についても深掘りしていきましょう。
ゴマの栄養素
ゴマには、体に必要なさまざまな栄養素が含まれています。以下は100グラムのいりごま(白ごま)に含まれる栄養素の一覧です。
栄養素 | 含有量 | 効果 |
---|---|---|
カロリー | 573 kcal | 体の活動に必要なエネルギーを提供 |
たんぱく質 | 17.7 g | 筋肉や骨の形成、修復に必要 |
脂質 | 49.7 g | エネルギー源として、また細胞の構成に必要 |
炭水化物 | 23.5 g | エネルギー源として重要 |
食物繊維 | 11.8 g | 腸の健康維持、便通の改善に役立つ |
カルシウム | 975 mg | 骨や歯の健康維持に必要 |
鉄 | 14.6 mg | 赤血球の生成に必要で、酸素の運搬に関与 |
マグネシウム | 351 mg | 神経伝達や筋肉の動き、エネルギー産生に関与 |
リン | 629 mg | 骨や歯の形成、エネルギー代謝に関与 |
カリウム | 468 mg | 筋肉の収縮、神経伝達、体液のバランス維持に必要 |
亜鉛 | 7.8 mg | 免疫機能の維持、傷の治癒、味覚の正常化に関与 |
ビタミンB1 | 0.79 mg | 炭水化物のエネルギー代謝に必要 |
ビタミンB2 | 0.25 mg | 皮膚や粘膜の健康維持、エネルギー産生に関与 |
ナイアシン | 4.5 mg | 皮膚や粘膜の健康維持、エネルギー産生に関与 |
ビタミンE | 0.25 mg | 抗酸化作用により、細胞の老化防止に役立つ |
いりごまは、実は高いカロリーな食品であり、100グラムあたりに約573キロカロリーのエネルギーが含まれています。また、たんぱく質が約17.7グラムと豊富で、筋肉や骨の形成に役立ちます。脂質も約49.7グラムと高く、主に体のエネルギー源や細胞の構成に必要です。
いりごまは食物繊維も約11.8グラム含まれており、腸の健康維持や便通改善に効果があります。特に注目すべきは、カルシウムが975ミリグラムと非常に高いことで、これは骨や歯の健康を維持するのに非常に重要です。
その他、鉄分やマグネシウム、リン、カリウムなどのミネラルも豊富に含まれており、体のさまざまな機能をサポートします。ビタミンも含まれており、特にビタミンB群やビタミンEが健康維持に役立ちます。
胡麻には白ごまと黒ごまがあり、栄養価も少し違います。気になる人はこちらの記事も合わせてどうぞ。
ゴマは消化に悪い?
胡麻はそのまま食べると消化に悪いという話をよく耳にします。実際のところ、ゴマをそのまま食べると、その硬い外皮が原因で消化が難しくなり栄養が吸収されなくなります。これは、ゴマの外皮が非常に丈夫で、胃や腸でうまく分解されにくいためです。
では、ゴマの栄養をしっかりと体に吸収するためにはどうすればよいのでしょうか?答えは、ゴマをすり潰すことです。ゴマをすり潰すことで外皮が破壊され、身体に栄養素を吸収しやすくなります。
そのため、ゴマを摂取する際には、すり潰すかペースト状にして食べることが推奨されます。
ごま塩のふりかけについて
先程の話から、ゴマ塩のふりかけについて思い浮かんだ人もいるのではないでしょうか?ごま塩ふりかけは通常すりごまではなく、丸ごまを塩と混ぜ合わせて作られています。そのため、すりごまに比べると、ゴマの栄養素が体内に吸収されにくいです。これは先の説明の通りゴマの外皮が固く丈夫なため、そのままの状態では消化しにくいからです。
ただし、ゴマ塩のふりかけを食べることで全く栄養が吸収されないわけではありません。咀嚼の過程でゴマが砕けるのでことで、よく噛むことで栄養を確実に接種することができます。また、ゴマ塩を料理に少量使う場合でも同様で、ごま塩ふりかけを使う時はよく噛むことを心がけましょう。ごま塩ふりかけは美味しく、栄養もあるためオススメのふりかけです!
ゴマを食べすぎるとどうなる?
ゴマは健康に良い食品ですが、食べ過ぎには注意が必要です。ゴマに含まれるカロリーが高いため、過剰に摂取すると体重増加の原因となることがあります。具体的には、1日に28グラム(約2~3大さじ)を超える量を摂取することは避けるべきです。
また、ゴマにはオキサラートという成分が含まれており、過剰に摂取すると腎結石のリスクが高まる可能性があります。
活性酸素とゴマ
活性酸素というものを聞いたことはありますか?活性酸素は、体内で生成される酸素の一種で、過剰になると細胞の損傷や老化、さまざまな疾患の原因となります。
ゴマに含まれるセサミン、セサモリン、ビタミンEなどの成分には抗酸化作用があります。これらの成分は、活性酸素を除去することで細胞の酸化を防ぎ、体の老化や病気の予防に役立ちます。
例えば、セサミンはゴマ特有のリグナン類の一つで、強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素の生成を抑制することが知られています。ビタミンEも体内の活性酸素を消去する働きがあるため、ゴマを食べることでこれらの抗酸化成分を摂取し、活性酸素による悪影響から体を守ることができます。
まとめ
ゴマは栄養価が高く、適量を摂取することで健康に多くの利点をもたらします。しかし、食べ過ぎは肥満や腎結石などのリスクを高めるため、適切な量を心がけることが重要です。
また、ゴマに含まれる抗酸化成分は活性酸素を抑制し、健康を維持するのに役立ちます。ゴマをバランスの取れた食事の一部として適切に取り入れることで、その栄養的メリットを最大限に活用しましょう。