地震のニュースでよく耳にする「震度」と「マグニチュード」。どちらも地震の大きさに関係していますが、意味はまったく異なります。この記事では、それぞれの違いや関係性について、地震に備えるうえで知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
結論:震度は”揺れの強さ”、マグニチュードは”地震そのものの大きさ”
- 震度:その地点で実際に感じた揺れの強さ。地域ごとに異なる。
- マグニチュード:地震のエネルギー(規模)の大きさ。地震全体で1つの値。
つまり、震度は「体感」、マグニチュードは「地震そのものの力」と理解すると覚えやすいでしょう。
震度とは?どのくらいの揺れかを示す尺度
震度は、日本の気象庁が定める指標で、実際に地面がどのくらい揺れたかを0〜7までの数字で示します。震度が大きくなるほど、被害のリスクが高まります。
例えば:
- 震度3:食器棚が揺れる、吊り下げ物が動く
- 震度5弱:固定されていない家具が倒れる可能性
- 震度7:建物の倒壊や地割れが発生するレベル
同じ地震でも、震源からの距離や地盤の性質によって震度は変わります。
マグニチュードとは?地震のエネルギーの大きさを示す数値
マグニチュード(M)は、地震が放出するエネルギーの総量を示す指標です。
- M1増えるごとにエネルギーは約32倍
- 例:M6の地震は、M5の地震の32倍、M7なら1000倍以上のエネルギーを持つ
同じマグニチュードでも、震源が深い地震は揺れをあまり感じないことがあります。
震度とマグニチュードの関係性
この2つは関連性はあるものの、必ずしも比例関係ではありません。
- 大きなマグニチュードでも震源が遠ければ震度は小さくなる
- マグニチュードが小さくても直下型地震などで震度が大きくなることもある
つまり、マグニチュードは地震の「全体像」、震度は「自分のいる場所での影響」を表しています。
地震に備えて知っておきたいこと
- マグニチュードを聞いたら「地震の規模」を、震度を聞いたら「自分がどれほど揺れるか」をイメージする
- 防災対策には、震度の情報がより実用的
実際の緊急時には、テレビやスマホに「緊急地震速報」が表示されます。音が怖いと感じる方もいるかもしれませんが、命を守るための大切な警報です(詳しくは緊急地震速報の音が怖いと感じる理由もご覧ください)。
また、建物の耐震性能も重要です。たとえば東京タワーの耐震設計や、大地震の時にエレベーターの中にいるとどうなるかなどの情報も、実際の災害時の判断材料になります。
まとめ
- 震度:ある場所で実際に揺れた強さ(0〜7)
- マグニチュード:地震そのものの規模(数字が1増えると約32倍)
- 関係性:同じ地震でも地域によって震度は変わる
これらを理解しておくことで、地震情報をより正しく読み取れるようになります。