「ベニソン入りドッグフード」と聞いて、「ベニソンって何?」「どんな犬にいいの?」と思ったことはありませんか?
この記事では、ベニソン(鹿肉)の栄養特性やメリット・注意点、どんな犬に向いているか、選び方のポイントまでを、最新の知見を交えてわかりやすく解説します。
ベニソン(Venison)とは?
「ベニソン(Venison)」とは、一般的に鹿肉(しかにく)を指します。日本国内ではジビエ肉として知られており、犬用フードにも活用されています。
ドッグフードに使われる理由
- 高たんぱく・低脂肪
- ビタミンB群や鉄分が豊富
- アレルゲンになりにくいとされる動物性タンパク源
中でも注目されているのが、アレルギー対策としての活用です。
ベニソンフードの主なメリット
1. アレルギー食材の代替として活躍
ベニソンは、鶏肉や牛肉などよく使われるタンパク源にアレルギーがある犬にとって、代替手段となることがあります。
ただし注意点として、ベニソンが「新奇たんぱく源(novel protein)」となるかどうかはその犬が過去に摂取した経験がないことが前提です。
除去食試験などは獣医師の管理下で行うのが基本です。
2. 消化にやさしい
鹿肉は脂肪分が少なく、消化器に負担をかけにくいと言われています。
胃腸が敏感な犬、シニア犬、療法食が必要な犬にも選ばれることがあります。
3. 嗜好性が高い
ベニソンは独特の香りがあり、好き嫌いの激しい犬でも食いつきが良いという声が多いです。
注意点と知っておきたいこと
● 価格が高め
ベニソンは供給が限られており、一般的な肉(鶏・牛・豚)より高価な傾向があります。続けやすさを考えて選びましょう。
● 鉄分の過剰を心配する必要は?
鹿肉は鉄分が多い傾向がありますが、AAFCO基準を満たす総合栄養食のドッグフードであれば、栄養バランスが調整されているため心配は不要です。
鉄分過剰が問題になるのは、手作り食やサプリの併用時など、栄養設計を飼い主が担う場合に限られます。
● グレインフリーとの関連性
一部のベニソンフードは「グレインフリー(穀物不使用)」です。
グレインフリーは穀物アレルギーがある犬には有効ですが、すべての犬にとって安全・消化によいというわけではありません。
また、グレインフリーと特定の心臓病(拡張型心筋症)との関連が指摘されている製品もあり、獣医師の指導のもと選ぶのが安心です。
どんな犬におすすめ?
- 鶏肉・牛肉アレルギーの可能性がある犬
- お腹が弱く、消化の良いフードを探している犬
- 好き嫌いが激しく、食いつきが悪い犬
- シニア犬や肥満傾向の犬(低脂肪で体重管理に役立つ)
ベニソンドッグフードの選び方ポイント
- 主原料に「鹿肉」が明記されているか
- 単一たんぱくフードを選ぶ(アレルギー管理目的の場合)
- AAFCO(米国飼料検査官協会)認定の「総合栄養食」表記があるか
- 無添加・保存料不使用など、製造過程にもこだわりがあるか
- 獣医師が推奨しているブランドか、口コミ評価も確認
まとめ:ベニソンフードは「食に悩む犬」の味方
- ベニソン(鹿肉)は高たんぱく・低脂肪で消化しやすく、アレルギー対応にも有効
- 価格はやや高めだが、栄養価や嗜好性に優れる
- 食材の“新しさ”や消化のしやすさは犬によって違うため、個別に判断を
- 総合栄養食の表記や原材料ラベルをよく確認し、愛犬の体調や食の好みに合わせて選びましょう