「なんだか奥歯の奥がズキズキする…」
そんな違和感、放っていませんか?実はそれ、親知らずが「抜いてほしい」と訴えているサインかもしれません。
この記事では、筆者の実体験と歯科衛生士のアドバイスをもとに、親知らずの痛みや腫れの原因、抜歯までの流れ、注意すべき合図をくわしく解説します。放置して悪化する前に、自分の口の中で何が起きているのかを知っておきましょう。
結論:違和感や腫れを感じたら、早めの受診がベストです
- 親知らずによる腫れや痛みは「抜歯が必要なサイン」の可能性が高い
- 特に横向き・斜めに生えている場合は周囲の歯や骨に影響するリスク大
- 放置すると顎の腫れ・頭痛・口が開かないなど、日常生活に支障が出ることも
- レントゲンで事前確認ができるので、「少しでもおかしい」と感じたら早めの歯科受診を
親知らずとは?なぜトラブルが多いのか
親知らず(第三大臼歯)は、17〜25歳前後に生えてくる最後方の歯です。しかし現代人の顎は進化とともに小さくなってきており、十分なスペースがないことがほとんど。そのため…
- 正常に生えることはまれ
- 横向きや斜め、歯茎に埋もれているケースが多い
- 清掃が届きにくく、虫歯・歯周炎・口臭の原因になりやすい
日本人の約3〜4割はそもそも親知らずが生えてこない(先天欠如)と言われていますが、生える場合は高確率でトラブルに発展します。
私のケース:腫れから抜歯までのリアルな体験談
【1日目〜3日目】ただの違和感…からの急な腫れ
- 朝起きると、右下の奥歯のさらに奥がムズムズ
- 冷たい水で軽くしみる感覚
- 数日後には頬がうっすら腫れ、歯茎が熱いような感覚
【4日目〜7日目】顎のだるさと痛みに耐えきれず歯科受診
- 顎の内側が重く、頭痛も出る
- 鎮痛剤があまり効かなくなり、急いで歯科医院へ
- 診断は「完全に横向きで骨に埋まっている親知らず」
→その場で抜歯手術を勧められ、後日CT撮影と手術へ。
親知らずの抜歯手術:実際の流れと痛み・腫れの経過
手術前の準備(30〜40分)
- パノラマレントゲン+CTスキャンで神経や歯の位置を確認
- 持病確認、血液検査(止血能力や感染リスクの確認)
手術当日(約1時間)
- 局所麻酔で痛みをブロック
- 歯茎を切開 → 歯を数分割して少しずつ取り出す
- 傷口を縫合して止血、ガーゼで圧迫止血して終了
術後の経過
日数 | 症状 |
---|---|
1日目 | 腫れと痛みのピーク。冷やして安静が必須 |
3日目 | 痛みは鎮痛剤で抑えられるレベルに。腫れもやや引く |
7日目 | 食事・会話もほぼ通常通り。軽い違和感 |
14日目 | 抜糸と最終チェック。ほぼ完治 |
※筆者は「ドライソケット(術後に血餅が取れて骨が露出)」にならず無事回復。ただし口腔内の清潔管理は絶対に必要です。
歯科衛生士に聞いた「抜歯を考えるべきサイン」
都内クリニック勤務歴10年の衛生士・佐藤さんによると、以下の症状は特に要注意とのこと:
- 奥歯のしみ・圧迫感・腫れのいずれかがある
- 噛むと違和感、歯並びがズレたような感じ
- 頬や顎の腫れ、頭痛が出る
→「1つでも思い当たればレントゲンを撮って確認すべき」とのこと。自己判断は禁物です。
実は抜いた歯にも価値がある?歯髄幹細胞の保存
近年、親知らずの歯髄(内部の組織)から幹細胞を採取して保存する「歯髄バンク」というサービスが注目されています。
- 再生医療に使われる可能性がある
- 将来的に歯や骨、神経の再生へ活用されるかも
- 民間サービスとして、冷凍保存を行う企業も登場
もちろん現時点での実用性には限りがありますが、「抜いた歯を資産に変える」未来が始まっています。
すぐ歯科に行くべきか判断できるチェックリスト
✅ 受診の合図になる症状
- 奥歯の奥がムズムズする・しみる
- 頬が腫れてきた・口が開けづらい
- 噛んだときに違和感がある
✅ 普段からできる予防
- 年2回の歯科検診でレントゲンチェック
- 奥まで届く歯ブラシ・フロスの使用
- 痛みが出る前に位置・状態の確認を
まとめ:違和感を感じたら、放置せずに受診を!
親知らずの痛みや腫れは、「ただの歯茎炎」では済まないことも多いです。
放置すればするほど炎症は深く、治療も大がかりになっていきます。
早期発見・早期治療が、時間も費用も体への負担も抑えてくれるベストな選択です。
そして、親知らずを含む口の健康全般についてもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください:
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