「東京メトロって、どの路線が一番古いの?」
通勤・通学や観光で日常的に利用している地下鉄だからこそ、ふと気になる疑問ですよね。実は東京メトロの起源は、1927年に開業した「日本初の地下鉄」から始まっているのです。
この記事では、東京メトロの9路線それぞれの開業年と最初の区間、さらには最も古い「銀座線」の歴史とその裏にある鉄道会社の統合まで、わかりやすく解説します。
結論:東京メトロで一番古いのは「銀座線」
最も古い路線は、1927年に上野〜浅草間で開業した銀座線です。これは日本初の地下鉄でもあり、東京メトロのルーツとも言える存在です。
東京メトロ9路線の開業年と最初の区間を一覧で紹介
東京メトロは現在、以下の9路線を運行しています(※運行形態によっては「有楽町新線」=副都心線を別路線と見なすこともあり、10路線と数えられる場合もあります)。
以下の開業日は、それぞれの路線が最初に営業運転を開始した区間の日付です。多くの路線はその後に延伸を重ね、現在の形になっています。
- 銀座線(旧:東京地下鉄道)
- 開業日:1927年12月30日(上野〜浅草間)
- 丸ノ内線
- 開業日:1954年1月20日(池袋〜御茶ノ水間)
- 日比谷線
- 開業日:1961年8月28日(南千住〜仲御徒町間)
- 東西線
- 開業日:1964年12月23日(中野〜高田馬場間)
- 千代田線
- 開業日:1969年12月20日(北千住〜大手町間)
- 有楽町線
- 開業日:1974年12月28日(池袋〜銀座一丁目間)
- 半蔵門線
- 開業日:1978年9月30日(渋谷〜青山一丁目間)
- 南北線
- 開業日:1991年11月29日(駒込〜赤羽岩淵間)
- 副都心線
- 開業日:2008年6月14日(和光市〜渋谷間)
このように、銀座線から副都心線までおよそ80年間にわたり、東京の都市発展とともに地下鉄網が広がってきました。
銀座線の歴史と統合の背景
日本初の地下鉄「東京地下鉄道」
銀座線の歴史は、1927年に開業した「東京地下鉄道」に始まります。上野〜浅草のたった2.2kmからスタートしたこの路線は、当時としては革新的な交通手段でした。
その後、1938年には別の地下鉄会社「東京高速鉄道」が、新橋〜渋谷間の地下鉄を開業。こうして、銀座線は当初2つの異なる鉄道会社によって建設された路線だったのです。
戦時中の統合で「銀座線」が誕生
1941年、戦時下の交通統制により「東京地下鉄道」と「東京高速鉄道」は統合され、戦後にはこれらの路線が一本の「銀座線」として運行されるようになりました。現在の銀座線(浅草〜渋谷)は、こうした統合の歴史を背景に完成した路線なのです。
この経緯を踏まえると、銀座線は単なる最古の地下鉄ではなく、「民間による競争」と「国策による統合」の両方を経て発展した、日本の都市交通の象徴的存在と言えるでしょう。
銀座線が今も重要な理由
銀座線は、現在も東京の中心部を結ぶ大動脈として活躍しています。
- 浅草:観光の玄関口
- 上野:美術館や動物園
- 銀座:ショッピングとビジネス
- 渋谷:若者文化と再開発エリア
これらのエリアを結びながら、各主要駅で他路線に接続しており、交通のハブとしても機能しています。
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例えば、銀座線の次に古い「丸ノ内線」も、東京メトロの中核路線のひとつ。なぜ赤いのか、その秘密を知りたい方はこちら:
👉 丸ノ内線はいつからあるの?なぜ赤い?歴史と赤い車体の秘密をわかりやすく解説。
まとめ
- 東京メトロで最も古い路線は、1927年に開業した「銀座線」。
- 銀座線は、東京地下鉄道と東京高速鉄道の2社の路線を統合して誕生。
- 東京メトロの9路線は、1927年から2008年まで段階的に開業。
- 各路線の開業日は「最初の区間」の日付であり、延伸を経て現在の形に。
地下鉄に乗るたびに、東京の都市づくりの歴史を感じられる――。そんな視点を持って乗ってみると、通勤時間も少し違ったものに感じられるかもしれませんね。