「沖縄ってずっと夏みたいなイメージがある」
「冬でも海に入れそう」「四季なんてないんじゃ?」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
実際、沖縄は本州と比べて気候が大きく異なり、桜が1月に咲く、雪が降らないなど“常識が通じない”地域です。
でも本当に、沖縄には四季がないのでしょうか?
この記事では、沖縄の気候の特徴や季節の移ろい方をわかりやすく解説し、「沖縄の四季」について考えてみます。
結論:沖縄にもちゃんと四季はある
ただし、本州のようなはっきりした四季とは異なり、移り変わりは穏やかで、あまり目立たないのが特徴です。
- 春と秋がとても短い(または感じにくい)
- 冬でも暖かく、植物も青々としている
- 夏がとにかく長く、半年以上続くこともある
つまり、四季の「存在」はあるが、「感じ方」が違うというのが正確なところです。
沖縄の四季を見てみよう
春(3月〜4月):冬の終わりと新学期が同時にやってくる
- 平均気温:18〜23℃
- 本州が寒さを引きずる3月でも、沖縄では半袖が増えてくる
- 卒業式や入学式にはすでに暑いことも
- 沖縄の桜(カンヒザクラ)は1月下旬〜2月中旬に咲くため、春に花見はしない
→「気温的には春」だけど、桜も咲き終わっているため、“春らしさ”はやや薄め。
夏(5月〜10月):長く続く夏の王国
- 平均気温:25〜31℃
- 5月からすでに海開き、10月まで泳げる日も
- 梅雨(5月中旬〜6月下旬)をはさんで、強い日差しと台風の季節が本格化
- 熱帯夜が多く、湿度も高い
→沖縄の“夏”は本州の2〜3倍の長さ。服装も感覚も、ほとんど1年の半分が夏。
秋(11月):気温は下がるが、見た目はあまり変わらない
- 平均気温:22〜26℃
- 空気は少しカラッとして過ごしやすくなる
- 紅葉はなく、木々は年中緑色
- 秋らしい食材(栗・柿・サンマなど)も少ない
→日差しがやわらかくなることで“秋の気配”を感じるが、景色や行事には反映されにくい。
冬(12月〜2月):寒くないけど「冬」
- 平均気温:15〜20℃
- 最低気温でも10℃を下回ることはほとんどない
- 暖房なしでも過ごせる家庭もある
- 年中Tシャツの人も珍しくない
- ただし、湿度が高く風が強いため「意外と寒い」と感じることも
→雪は降らないが、服装や体感的には“冬”として感じられる季節。
沖縄の「季節感」は何で感じる?
沖縄では、気温や紅葉など“見た目”よりも、風・湿度・空気感・行事などで季節の移り変わりを感じることが多いです。
たとえば:
- 旧暦のお盆や清明祭(シーミー)など、伝統行事が季節の目印になる
- 台風シーズンや梅雨入りが「夏の始まり」のサイン
- 秋の訪れは、トンボやキビの収穫など自然の変化で気づく
→ 気温が極端に変わらないからこそ、自然や文化で季節を感じる力が研ぎ澄まされているとも言えます。
まとめ:沖縄にも四季はある、ただし本州とは違うかたちで
沖縄にも春・夏・秋・冬は存在します。
ただし、気温や見た目の変化が小さいため、本州の感覚で見ると「四季がない」と感じやすいだけです。
長い夏と短い冬、そして控えめな春と秋――
それが沖縄の“ゆるやかな四季”の正体です。
旅行で訪れる人も、移住を考える人も、ぜひ沖縄ならではの季節感に目を向けてみてください。
本州では気づけなかった“別の四季”の楽しみが、きっと見えてきます。