昔取った杵柄の意味とは?
「昔取った杵柄(むかしとったきねづか)」とは、昔に習得した技術や経験が、年月が経っても衰えずに役立つことを指すことわざです。たとえば、若い頃にスポーツをやっていた人が、久しぶりにプレーしても意外と上手くできるときなどに使われます。
そもそも杵柄とは?

「杵柄(きねづか)」とは、餅をつくときに使う「杵(きね)」の持ち手の部分のことです。昔の日本では、餅つきは重要な行事のひとつであり、経験者ほど上手に餅をつくことができました。そのため、「昔取った杵柄」とは、かつて杵を握って餅をついていた経験が、後になっても役に立つことを比喩的に表したものです。
昔取った杵柄の使い方
このことわざは、主に以下のような場面で使われます。
- 長年のブランクがあっても、昔の経験が活かされるとき
- 例:「もう何年もやってないけど、昔取った杵柄でピアノを弾いてみたら、意外と指が覚えていたよ。」
- 過去の技能が再び役立つとき
- 例:「彼は若い頃に大工をやっていたから、家の修理も昔取った杵柄でこなしてしまう。」
- 仕事や趣味で久々に腕を振るうとき
- 例:「お父さん、昔は剣道の達人だったらしいよ。今でも竹刀を持つと昔取った杵柄で強いんだって。」
「昔取った杵柄」と似た意味のことわざ
「昔取った杵柄」と似た意味を持つ表現として、以下のようなことわざがあります。
- 「芸は身を助く」
- 一度身につけた技術は、いざというときに役に立ち、生計を立てる助けになるという意味。
- 「年寄りの冷や水」(反対の意味)
- 年配の人が若い頃の感覚で無理をすると危険だという意味。昔の経験が今は通用しない場合に使われる。
まとめ
「昔取った杵柄」は、過去の経験や技術が年月を経ても役立つことを意味することわざです。「杵柄」とは餅つきの杵の持ち手のことを指し、餅をつく技術が衰えないことから生まれました。
長年ブランクがあっても意外と昔の技術が活かせることがあるので、ぜひこのことわざを覚えておいてくださいね。