「まつ毛が抜けやすくなった」「まぶたがかゆい気がする」――そんなとき、もしかしたら原因は“まつ毛ダニ”かもしれません。目に見えない存在ながら、美容や健康に密接に関わるこのダニ。この記事では、まつ毛ダニの正体、感染原因、年代別感染率、予防・対策までを丁寧に解説します。
まつ毛ダニとは?
まつ毛ダニ(学名:Demodex)は、人の毛穴や皮脂腺に生息する微小なダニです。代表的な種類は以下の2つ:
- Demodex folliculorum(デモデックス・フォリキュロラム)
- Demodex brevis(デモデックス・ブレビス)
サイズは約0.3〜0.4mmと非常に小さく、まつ毛の根元や毛穴、皮脂腺に棲みついて皮脂や古い角質をエサにしています。夜行性で、昼は毛穴に潜み、夜に活動を始める習性があります。
どうして感染するの?主な原因
実はまつ毛ダニは健康な人でも一定数存在すると言われています。しかし、以下のような要因で異常繁殖すると、まぶたの炎症やかゆみ、まつ毛の脱毛といったトラブルにつながることがあります。
- 洗顔不足・クレンジング不十分
- メイク汚れや皮脂が溜まると、ダニのエサとなり増殖しやすくなります。
- 皮脂の分泌が多い(特に加齢による変化)
- 免疫力の低下
- ストレスや睡眠不足、疾患などによって増殖リスクが上がります。
- マツエク・まつ毛パーマの不衛生な施術やメンテ不足
- 他人とのタオルや化粧品の共有
どのくらいの人が持っている?感染率の実態
まつ毛ダニは決して“珍しい存在”ではありません。
- 20代以下:20〜30%程度
- 30〜50代:50〜60%程度
- 60歳以上:80%以上の保有率とされます
特に女性はマスカラ・アイライナー・マツエクなどのアイメイク習慣が影響し、増殖しやすいとされています。
まつ毛ダニの予防法と対策
まつ毛ダニによる目元トラブルを防ぐには、「清潔」と「習慣」がカギになります。
- 目元専用クレンジングやまつ毛シャンプーでの洗浄
- 皮脂やメイク汚れを落とし、まつ毛の根元を清潔に保ちます。
- おすすめ:
- 化粧品の共有は避ける
- 特にアイシャドウ、マスカラ、ビューラーなどは個人専用に。
- マツエクやまつ毛パーマのメンテナンスを怠らない
- 衛生管理の行き届いた店舗を選びましょう。
- バランスの取れた食事と十分な睡眠
- 免疫力を維持することで、まつ毛ダニの異常繁殖を防げます。
- 症状が気になる場合は眼科へ
- 目の充血、まぶたの腫れなどが続く場合は、早めに専門医を受診しましょう。
まとめ:目に見えないからこそ、毎日のケアが大切
まつ毛ダニは誰にでも存在する可能性のある常在生物ですが、過剰に増えると目元トラブルの原因になります。メイクをきちんと落とす、まつ毛を洗う、清潔を保つ――こうした小さな習慣の積み重ねが、健康で美しい目元を守る第一歩です。
美容のためにも健康のためにも、今日から「まつ毛のケア」を意識してみませんか?