火山噴火に伴って発生する火砕流。その破壊力と恐ろしさは、私たちの想像を超えるものがあります。今回は、火砕流の温度と速度、そして万が一飲み込まれたらどうなるのか、詳しく解説していきたいと思います。
火砕流の温度は1,000℃以上!
火砕流は、高温の火山ガスと火山灰、軽石などが混じり合った激しい流れです。その温度は、なんと1,000℃以上にも達するといわれています。
私も実際に、雲仙普賢岳の火砕流で焼けてしまった家屋を見たことがあります。あの高温で家屋が丸焦げになることを想像すると本当に恐ろしいですね。
火砕流の速度は時速数百km!
火砕流の速度は、時速数百kmにも達します。これは新幹線並みの速さです。火砕流が発生すると、わずか数分で山麓の広い範囲を飲み込んでしまうのです。
1991年の雲仙普賢岳の噴火では、火砕流が時速約100kmで駆け下り、わずか数分で島原市の中心部まで到達しました。あれほどの速さでは、逃げ切ることは到底不可能ですよね。
火砕流に飲み込まれたらどうなる?
もし火砕流に飲み込まれたら、残念ながらほぼ助かる見込みはありません。1,000℃を超える高温と、時速数百kmの速度により、一瞬にして焼死してしまうでしょう。
1902年のプレー火山の噴火では、火砕流から逃げ遅れた約3万人が命を落としたといわれています。自然の猛威の前には、人間の力は無力だと痛感させられます。
まとめ:火砕流から身を守るには
火砕流から身を守る唯一の方法は、早めの避難です。火山の異常に気づいたら、すぐに避難することが大切です。
万が一、避難が間に合わなかった場合は、頑丈な建物の上階や地下室に避難し、火砕流が通り過ぎるのを待つしかありません。
火砕流の恐ろしさを知ることで、火山との付き合い方を見直すきっかけになれば幸いです。