はじめに
お正月になると玄関や門前に飾られる門松。竹と松で作られるこの伝統的な飾りには、どんな意味が込められているのでしょうか？その由来と、竹が使われる理由について解説します。
門松とは？
門松は、年神様を迎えるための目印として飾られる正月飾りです。平安時代の貴族が邸宅の前に松を飾ったことが始まりとされ、江戸時代に庶民にも広まって現在の形になったと言われています。本来は年神様の依り代（よりしろ）として、神様が宿る場所という意味がありました。
門松の基本的な形
- 竹を斜めに切った形
- 松の枝を添える
- ワラで束ねる
- 左右一対で飾る
なぜ竹を使うの？
- まっすぐに伸びる生命力の象徴
- 節目がはっきりしている（成長の区切り）
- 常緑で強い生命力を持つ
- 天に向かって伸びる様子が神様を迎える道しるべに
使われている材料の意味
- 竹：真っ直ぐな成長と強さ
- 松：長寿と繁栄
- ワラ：豊作と実り
飾る時期
- 12月28日から設置開始（末広がりで縁起が良い日）
- 29日は「苦」に通じるため避ける
- 31日の設置は「一夜飾り」で縁起が悪いとされる
- 1月7日（または15日）の松の内まで飾る
門松の種類
大きさによる分類
- 本格的な大型門松
- 一般家庭用の中型
- 玄関用のミニ門松
現代の門松事情
- プラスチック製の商品も人気
- コンパクトサイズが増加
- マンション向けの小型タイプ
- 手軽に設置できる既製品
設置する場所
- 玄関の両脇
- 門の両側
- マンションの場合は玄関横
- 集合住宅ではエントランス
飾る時の注意点
- 左右の向きを間違えない
- 安定した場所に設置
- 通行の邪魔にならない位置に
- 火の元に注意
まとめ
門松は、年神様を迎えるための大切な正月飾りです。竹を使うのは、その真っ直ぐな成長と強い生命力が、新年にふさわしい象徴とされているからです。
現代では形や素材が変化していますが、新年を迎える際の大切な飾りとして、その伝統は今も受け継がれています。
