こんにちは。先日、20年以上のキャリアを持つ防災アドバイザーの山田さんにお話を伺う機会がありました。多くの人が不安に感じる「大地震時のエレベーター」について、山田さんの経験と最新の知見を交えて教えていただいたので、ここで皆さんにお伝えしたいと思います。
1. 大地震時のエレベーター:何が起こるのか?
山田さんによると、大地震が発生した場合、エレベーターは以下のような状況になる可能性があるそうです:
- 緊急停止する
- 最寄りの階に自動で停止する
- 停電により動かなくなる
- 揺れにより制御不能になる
山田さんは阪神・淡路大震災を経験されたそうで、エレベーターが突然停止し、真っ暗闇の中で身動きが取れなくなる恐怖を味わったとのことです。この経験から、エレベーター内での対処法の重要性を強く感じたそうです。
2. エレベーターの耐震性能:どこまで安全なの?
現代のエレベーターの耐震性能について、山田さんは以下のように説明してくれました:
- 地震感知器による自動停止機能
- 耐震補強された吊りロープ
- 脱落防止装置
- 非常用バッテリー
2011年の東日本大震災後、耐震基準がさらに強化され、長周期地震動への対策として、より強力なブレーキシステムが導入されたそうです。
ただし、山田さんは完璧な安全はないと警告しています。2018年の大阪北部地震では、約80件のエレベーター閉じ込め事案が発生したそうです。これは主に古い建物のエレベーターやメンテナンス不足が原因だったとのことです。
3. 大地震時のエレベーター内での5つの行動
山田さんが強調していたのは、以下の5つの行動です:
a) まず、全ての階のボタンを押す
- 最寄りの階で停止する可能性が高まるそうです。
b) 壁に寄りかかり、手すりにつかまる
- これにより揺れによる転倒を防げるとのこと。
c) ドアが開いたらすぐに脱出
- 再び閉じる可能性があるため、素早く行動することが大切だそうです。
d) 閉じ込められた場合は非常ボタンを押す
- 外部との通信を確保することが重要だと強調されていました。
e) 落ち着いて救助を待つ
- むやみに動くと二次災害の危険があるそうです。
山田さんは、災害現場での経験から、パニックを起こさず冷静に行動することが何より重要だと繰り返し話していました。
4. エレベーター内でとるべき姿勢
最適な姿勢について、山田さんは以下のように教えてくれました:
- しゃがむ姿勢をとる
- 頭を保護する(カバンなどで)
- 壁に背中をつける
この姿勢により、揺れによる転倒や落下物からの危険を最小限に抑えられるそうです。
5. 日頃からの備え:エレベーター内の防災グッズ
山田さんによると、多くのエレベーター内には以下のものが設置されているそうです:
- 非常用電話
- 水(ペットボトル)
- 簡易トイレ
- 非常食
ただし、全てのエレベーターに完備されているわけではないとのこと。山田さんは、日頃からバッグに小型の懐中電灯や携帯食を入れておくことをおすすめしていました。
まとめ:
山田さんのお話を伺って、大地震時のエレベーター内は確かに危険な状況になり得ますが、適切な知識と冷静な行動があれば、リスクを大幅に減らせることがわかりました。最新の耐震技術と5つの行動指針を覚えておけば、いざという時に適切に対応できそうです。
山田さんは最後に、日頃から災害への備えを怠らず、定期的に避難訓練に参加することの重要性を強調されていました。私たち一人一人の心構えが、大きな災害から命を守る鍵となるのだそうです。承知しました。