盆栽はどの国が発祥?日本へはいつ伝わった?誰が広めたの?その起源と歴史を解説します。

盆栽の歴史
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盆栽の起源

盆栽の起源は、中国の「盆景」にあるとされています。盆景は、自然の風景を鉢植えで表現する芸術で、6世紀頃に中国で始まったと考えられています。日本には、平安時代(794年〜1185年)に僧侶によって伝えられました。『作庭記』という平安時代末期の庭園に関する書物に、盆栽に関する記述が見られます。

鎌倉時代から室町時代の盆栽

鎌倉時代(1185年〜1333年)になると、禅宗の影響を受けて盆栽が発展しました。禅僧の間で、盆栽が瞑想の対象として用いられるようになったのです。夢窓疎石や一休宗純といった禅僧が、盆栽を愛好したことが知られています。

室町時代(1336年〜1573年)には、盆栽が武士階級にも広まりました。足利義政が盆栽を好んだことが、『御成敗式目』という当時の法令集に記されています。また、『君台観左右帳記』という15世紀の書物には、盆栽を鑑賞する会の様子が描かれています。

江戸時代の盆栽

江戸時代(1603年〜1868年)になると、盆栽は庶民にも広く愛好されるようになりました。園芸書『花壇地錦抄』や『花壇綱目』には、盆栽の作り方が詳しく解説されています。また、松尾芭蕉や与謝蕪村といった俳人たちも、盆栽を愛でたことで知られています。

江戸時代後期には、盆栽の専門家も登場しました。上野東照宮の盆栽師であった飯田宗純は、『豊山全書』という盆栽の技術書を著しました。また、小林一三のような盆栽商も現れ、盆栽の普及に貢献しました。

明治時代以降の盆栽

明治時代(1868年〜1912年)には、欧米からの訪問者が盆栽に興味を示すようになりました。1873年のウィーン万国博覧会では、日本館に盆栽が展示され、大きな注目を集めました。また、明治政府は盆栽を海外に紹介する目的で、盆栽師を欧米に派遣しました。

大正時代から昭和初期にかけては、国風盆栽(こくふうぼんさい)と呼ばれる大型の盆栽が人気を博しました。今日の盆栽の原型ともいえる、本格的な盆栽が確立されたのです。

現代の盆栽

現在、盆栽は日本の伝統文化として国内外で高く評価されています。1934年に結成された日本盆栽協会は、盆栽の普及と技術の向上に尽力しています。また、大宮盆栽村や川口盆栽村のような、盆栽専門の産地も各地に存在します。

海外でも、盆栽は日本文化の象徴として親しまれています。1989年に設立された世界盆栽友好連盟には、50以上の国と地域が加盟しており、国際的な交流が行われています。

盆栽は、中国の盆景に起源を持ち、日本で独自の発展を遂げた芸術です。長い歴史の中で、禅僧や武士、俳人など様々な人々に愛され、育まれてきました。現在も、盆栽は日本の伝統文化を代表する存在として、世界中の人々を魅了し続けています。

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