こんにちは。フリーランスのライターをしている田中です。毎年確定申告の時期になると、「あ、そろそろか」と焦りながら書類をかき集めるのですが、昨年は仕事に追われてすっかり忘れてしまいそうになりました。慌てて税理士の友人に相談したところ、意外と多くの人が期限を過ぎてしまうことがあるそうです。そこで今回は、確定申告を忘れてしまった場合どうなるのか、税理士の山田先生(仮名)に詳しく聞いてみました。
確定申告を忘れたらどうなる?主なリスク
山田先生によると、確定申告を期限内に済ませないと、以下のようなリスクがあるそうです。
- 追徴課税と延滞税
- 申告漏れがあった場合、本来納めるべき税金に加えて、追徴課税(追加の税金)が課されます。
- 納税が遅れた日数に応じて、延滞税も発生します。延滞税の利率は変動しますが、最大で年14.6%(令和6年1月1日以降)に達することもあります。
- ただし、具体的な金額は所得や申告漏れ期間によって大きく異なるため、一概には言えません。
- 税務調査の可能性
- 無申告の状態が続くと、税務署から税務調査を受ける可能性が高まります。
- ただし、税務調査は無申告だけが理由ではありません。申告内容に不審な点がある場合や、ランダムな選定、特定の業種に対する重点的な調査なども行われます。
- 信用情報への影響
- 税金の滞納が長期化すると、信用情報機関に記録され、信用スコアが低下する可能性があります。
- 信用スコアの低下は、住宅ローンやクレジットカードの審査に影響を及ぼす可能性がありますが、短期の遅延では通常大きな問題にはなりません。
確定申告期限を過ぎた!今すぐできる対処法
山田先生は、期限を過ぎてしまったと気づいたら、できるだけ早く行動することが大切だと強調します。具体的には以下の手順を踏むことをおすすめしています。
- 落ち着いて状況を把握する
- どの年の確定申告を忘れたのか、収入や経費はどのくらいかなどを確認しましょう。
- 必要な書類(源泉徴収票、医療費の領収書など)を集めましょう。
- 税務署に相談する
- 最寄りの税務署に連絡し、期限を過ぎてしまったことを正直に伝えましょう。
- 各税務署の連絡先は、国税庁のウェブサイト(https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm)で確認できます。
- 速やかに申告書を提出する
- 申告書を作成し、必要な書類と一緒に税務署に提出しましょう。
- e-Taxを利用すれば、自宅から申告できます。ただし、インターネット環境とマイナンバーカードまたは住民基本台帳カードが必要です。
- 複雑な申告内容の場合は、e-Taxでの申告が困難な場合もあります。その際は税務署に相談しましょう。
- 税金を納付する
- 追徴課税や延滞税が発生する場合は、速やかに納付しましょう。
- 納付が困難な場合は、税務署に相談し、分割納付などの方法を検討しましょう。
確定申告は面倒?でも、実はこんなに大切!
山田先生は、確定申告の重要性について次のように説明してくれました。
- 払いすぎた税金を取り戻せる: 医療費控除やふるさと納税など、さまざまな控除を受けることで、払いすぎた税金が還付されることがあります。ただし、ふるさと納税には寄付上限額があるので注意が必要です。
- 将来の生活設計に役立つ: 確定申告を通して、自分の収入や支出を把握することで、将来のライフプランを立てるのに役立ちます。
- 社会貢献: 納めた税金は、私たちの生活を支えるための公共サービスに使われます。
確定申告をより理解し、適切に行うための参考書籍
山田先生おすすめの本として、以下の一冊を紹介してくれました。
この本は、確定申告の基本から知っておくべきポイントまで、わかりやすく解説しています。特に、「小学生でもわかる」をコンセプトにしているため、初めて確定申告を行う方や、複雑な税務知識に不安を感じている方にも最適だそうです。
困った時は専門家に相談を
山田先生は、確定申告の手続きが複雑でわからない場合は、税理士や会計士などの専門家に相談することをおすすめしています。専門家は、あなたの状況に合わせて最適なアドバイスをしてくれるそうです。
ただし、税理士への相談は原則として費用がかかります。無料相談を行っている事務所もありますが、事前に料金体系を確認しておくことが大切です。一般的な相談料は、1時間あたり5,000円〜10,000円程度が多いようです。
まとめ:確定申告はあなたの権利を守る盾
今回、山田先生にお話を伺って、確定申告の重要性を改めて認識しました。私自身、フリーランスとして仕事をしていると、ついつい忙しさにかまけて申告を後回しにしがちです。でも、確定申告は面倒な作業ではなく、自分の権利を守り、より良い生活を送るための大切な手続きなんですね。
期限を過ぎてしまった場合でも、諦めずに適切な対処をすることで、問題を解決することができます。この記事が、確定申告の期限を過ぎてしまった方の不安を少しでも解消し、今後の行動の助けになれば幸いです。
最後に、税法は頻繁に改正されるため、常に最新の情報を確認することが大切です。国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/)では、最新の税制改正情報や確定申告に関する詳細な情報が提供されていますので、ぜひ参考にしてください。