焼き鮭を割ったら中がまだピンク色…。
「これって生焼け?食べても大丈夫?」と不安になった経験はありませんか?
鮭は脂が多いと火が通っていても半生に見えることがあり、判断が難しい食材です。
この記事では、生焼けの焼き鮭に潜む寄生虫リスクと、厚生労働省が推奨する正しい加熱基準、うっかり食べてしまったときの対処法まで解説します。
結論:鮭は「中心部75℃で1分以上」加熱が安全の目安
厚生労働省や食品安全委員会のガイドラインでは、食品の中心温度を75℃で1分以上加熱することが、食中毒を防ぐための一般的な基準とされています。
アニサキスは60℃で1分でも死滅しますが、安全性を確保するなら「75℃・1分」が確実です。
👉 見た目がピンクでも中心まで温かく、透明感がなくなっていれば安全性が高いと考えられます。
鮭に潜む寄生虫とリスク
最も注意すべきは「アニサキス」
- サバやイカと同様、鮭にも寄生することがある
- 胃の粘膜に入り込み、激しい腹痛・吐き気・嘔吐を引き起こす
- 加熱または-20℃以下で24時間以上冷凍すれば死滅
👉 アニサキスについて詳しくは
刺身にワサビを添える理由:風味と食中毒予防の科学的根拠 を参考にしてください。
その他の寄生虫
- 裂頭条虫(サナダムシ):淡水に生息する鮭に寄生するケースあり
- 顎口虫:まれに寄生、人に感染すると皮膚や内臓に移動
いずれも市販の冷凍・養殖鮭ではほぼリスクなしですが、川釣り鮭などには注意が必要です。
生焼けを食べてしまったらどうする?
- 体調に変化がなければ経過観察で可
- 数時間以内に激しい胃痛や嘔吐が出た場合 → アニサキス症の疑い
- 病院を受診し「鮭を生焼けで食べた」と正確に伝える
- アニサキス症は内視鏡で除去が必要になることも
👉 自己判断せず、症状が出たらすぐ医療機関へ。
安全に鮭を焼くコツ
- 厚さ1.5cm → 中火で両面6〜8分
- 厚みがある切り身 → 両面で8〜10分
- 皮目から焼くと身が崩れにくい
- 最後にフタをして蒸し焼きにすると中心まで火が通る
焼き上がりチェック
- 箸で割ったとき透明感が消えている
- 中心まで温かく、汁が透明
- 手で押して弾力がある
冷凍鮭の寄生虫リスク
市販の冷凍鮭は出荷前に-20℃以下で冷凍処理されており、寄生虫リスクは非常に低いです。
ただし再冷凍や解凍不良はリスクを残すため、保存には注意が必要です。
👉 保存に関する知識は 梅干しはなぜ殺菌効果があるの? にも詳しく解説があります。
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まとめ
- 鮭は中心温度75℃で1分以上加熱すれば安全
- 最も注意すべき寄生虫はアニサキス
- 生焼けを食べてしまったら、症状の有無を確認し必要に応じて早めに受診
- 焼き方のコツを押さえれば、安全で美味しい焼き鮭を楽しめる