初めてニューヨークを訪れた時のこと。セントラルパークのベンチで一休みしていると、なんと目の前をリスがスキップするように横切っていったんです!茶色い尻尾をふりふり、人を全く恐れる様子もなく、堂々と歩いていく姿に思わず興奮してしまいました。
そんな私の反応を見て、現地の友人たちは「そうそう、外国人観光客はみんなそう言うのよ!」と笑っていました。今回は、ニューヨークに住む友人たち数人に、リスとの暮らしについて詳しく話を聞いてみました。
ニューヨークのリス、なぜこんなに多いの?
150年以上の歴史
「実はね、ニューヨークのリスには面白い歴史があるの」と教えてくれたのは、都市計画の仕事をしているマーク。1870年代、セントラルパーク完成後に意図的にリスが放されたそうです。当時は自然との調和を目指す都市計画の一環でした。
増え続けるリスの理由
ブルックリン在住で生物学を研究しているサラによると:
- 主にアメリカアカリスという種類
- 寿命は野生で2-3年、都市部では5-6年も
- 年に2回の繁殖期がある
- 天敵となる猛禽類が少ない都会は、リスにとって安全
市民の反応は?実際の声を集めてみました
愛情派の声
「うちの5歳の娘は、家の前に住み着いているリスに名前までつけているのよ。毎朝、窓から『おはよう、ピーナッツ!』って手を振るの」(マンハッタン在住・エミリー)
困惑組の声
「去年の秋、リスが我が家の屋根裏に巣を作って大騒ぎになったわ。業者に依頼して出てもらうまでに1週間かかったのよ」(クイーンズ在住・マイケル)
「私の小さな庭のチューリップが、毎年リスに掘り返されるの。球根が大好物みたい」(ブルックリン在住・ジェニファー)
地域による違い
「マンハッタンの住人の方が、リスに寛容な印象ね。特にセントラルパーク周辺は、リスを観光資源として捉えている人も多いわ」(都市生態学を研究するリンダ)
リスの生態をもっと知ろう
日常生活
「朝と夕方によく活動するわね。特に9月から11月は、冬の準備で大忙し。木の実を集めて埋めているの」(セントラルパーク近くで働くジェシカ)
行動の特徴
「面白いのは、リスって埋めた木の実の8割くらいを忘れちゃうの。それが新しい木を育てることにもなるのよ」(サラ)
リスとの共生、そのヒント
友人たちが教えてくれた、トラブル防止のための知恵:
- 餌付けは控えめに(依存を防ぐため)
- 家の周りの点検を定期的に(特に秋は要注意)
- 庭の球根は網で保護
- ゴミ箱は必ず蓋付きを使用
都市と野生動物の共生を考える
「ボストンやシカゴでも同じような状況よ。都市部のリスは、人間との共生に成功した野生動物の代表例ね」(リンダ)
「最近は、リスの行動を研究して、都市の生態系を理解しようという動きもあるのよ」(サラ)
まとめ
ニューヨークのリスは、150年以上の歴史を持つ街の住人です。時に困らせることもありますが、都市と自然の共生を考えるきっかけとして、多くの市民に受け入れられています。
友人のマークが言った言葉が印象的でした。「リスの存在は、この大都会でも自然との共生が可能だということを示してくれている。それは、未来の都市計画にとって大切なメッセージなんだ」