かつお節の歴史と種類を3分で解説!カツオ以外の「節」もあるって知ってた?

カツオ節

ご飯にのせる“おかか”、出汁をとるための“削り節”。
日本の食卓に欠かせない「かつお節」には、実は縄文時代から続く長い歴史と、驚くほど多彩なバリエーションがあるのをご存知でしょうか?

この記事では、かつお節の起源、製法、種類、使い分けまで、わかりやすく解説します。

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結論:かつお節は日本の味を支える“最古の発酵調味料”のひとつ

  • 縄文時代から食されていた干しカツオが起源
  • 江戸時代に現在の「本枯節」製法が確立
  • カビ付けによる熟成で香りと旨味が深化
  • 鯖節・宗田節・鮪節など他の魚も“節”に加工されている
  • 高タンパク・ミネラル豊富で健康効果も注目

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

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縄文時代から存在した?かつお節のルーツ

青森県八戸市の一王寺貝塚から、約7000年前にカツオを食べていた痕跡が発見されています。
その後、5世紀頃には「堅魚(かたうお)」という干しカツオが登場し、これがかつお節の原型とされます。

奈良時代の大宝律令(701年)では以下3種が税として納められていました:

  • 堅魚:干したカツオ
  • 煮堅魚:煮たカツオを干したもの
  • 堅魚煎汁:干しカツオを煮詰めたエキス

伊豆・土佐・駿河が当時から名産地として知られていたのです。

江戸時代に確立された「本枯節」の製法

現在のかつお節に最も近い製法が整ったのは、江戸時代中期。
和歌山県の印南浦で生まれた「燻乾法」が、土佐(高知)を経て全国に広がりました。

主な工程:

  1. カツオをゆでてから焙乾(ばいかん)
  2. 表面を削って整形
  3. 「カビ付け」工程を複数回行うことで熟成

このカビ(アスペルギルス・グラウクス)は、香り・保存性・旨味を高める重要な存在。
カビ付けを3〜4回以上行った高級品は「本枯節(ほんがれぶし)」と呼ばれます。

👉 出汁とは何か?日本の味の原点を3分で解説
でも詳しく紹介されているように、この本枯節が和食の出汁文化を支えています。

地域ごとのかつお節の個性

地域名称特徴
高知県土佐節本枯節が多く、旨味と香りが非常に豊か
鹿児島県薩摩節荒節中心。出汁が濃く香りが強め
静岡県伊豆伊豆節生利節〜本枯節まで多様な製法を展開

👉 調味料の魅力を徹底解説!和食を彩る基本から珍しい薬味まで
では、地域による出汁文化の違いについても取り上げています。

「節」はカツオだけじゃない!他の魚で作る節の種類

節の種類特徴・用途
宗田節カツオよりも濃厚でコクがあり、ラーメン出汁などに最適
鯖節マイルドな風味。関東の蕎麦つゆ・煮物に最適
鮪節上品な香りで、料亭や精進料理で使用される
鯵節甘みと旨味があり、味噌汁や吸い物におすすめ
鰯節風味が強く、野菜の煮物や濃い味付けに合う

これらを組み合わせた“合わせ節”で、複雑かつ繊細な和の味が生まれます。

栄養面でも優秀なスーパーフード

  • たんぱく質:約75g(100gあたり)
  • ビタミンB群(B1・B2・ナイアシン)
  • 鉄・亜鉛・カルシウムなどのミネラル
  • イノシン酸などの旨味成分

低脂質・高タンパクでダイエットや筋力維持にも◎。
現代では「うま味調味料を使わず出汁を取りたい」志向から再注目されています。

料理別の節の使い分け

目的推奨される節
すっきり澄んだ出汁本枯節(削り節)
コクのある煮物荒節・鯖節・宗田節など
トッピング薄削り(冷奴・お好み焼きなど)
具材感を楽しむ厚削り(炊き込みご飯・混ぜご飯など)

実際に沖縄では、豚文化と融合した独自の出汁文化に節を取り入れており、
👉 沖縄のおでんと本土の違い
などでもその多様性がわかります。

保存方法のポイント

  • 未開封なら常温OK(直射日光・高湿を避ける)
  • 開封後は密閉容器に移し、冷蔵庫または冷暗所で保存
  • 削り節は風味が飛びやすいため、できるだけ早めに使用を

まとめ:かつお節は「和の味」の起点であり、文化遺産

  • 縄文から令和まで、日本人の食とともに歩んできた
  • 出汁文化・発酵文化・地域文化を象徴する伝統食品
  • 現代の栄養ニーズや料理スタイルにもマッチ

かつお節は、毎日の食卓で「味の土台」を作るだけでなく、
日本人の味覚と食文化そのものを静かに支えてきた存在です。

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