パソコンや電卓にある「テンキー」。
日常的に使っているけれど、「なぜテンキーって呼ぶの?」「いつからあるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、テンキーの語源や歴史、そして現代での使われ方までを丁寧に解説します。
読んだ後は、数字入力がちょっと楽しくなるかもしれません。
結論:テンキーは「10個のキー」が語源
テンキーの語源は英語の “ten key”(10個のキー) に由来しています。
数字の0〜9のキーが並ぶことから、その名がつけられました。
この形は「numeric keypad」や「number pad」とも呼ばれ、数字入力の効率化を目的に進化してきました。
テンキーの原型はどこから来たのか?
よく誤解されますが、テンキーの原型はドーア・E・フェルトのコンプトメーター(1887)ではありません。
コンプトメーターは「フルキーボード式」の加算機で、各桁ごとに1〜9のキーが縦に並んでいる構造でした。現在のような一列のテンキー配置とは異なります。
現代的テンキーの原点
現在私たちが使っているテンキーのような配置(0〜9をコンパクトに配置)は、20世紀初頭の加算機にそのルーツがあります。
特に以下の機種がテンキーレイアウトの原型とされています:
- ダルトン加算機(1902年頃)
- 数字を一列に並べたレイアウトが特徴
- デビッド・サンドストランドの加算機(1914年特許)
- 「3×3+1」の配置(現在のテンキーと似た構造)
このような機械の登場により、数字入力に特化した小型のキーパッドという形が生まれました。
コンピュータにおけるテンキーの進化
1960年代から70年代にかけて、コンピュータが普及し始めると、テンキーはキーボードの一部として統合されていきました。
- 初期のコンピュータでは、テンキーが独立した入力デバイスとして存在
- オフィス用途や科学計算など、数字入力の多い場面で重宝
- 現在では、デスクトップキーボードの右側に組み込まれるのが一般的です
なお、テンキー付きノートパソコンもありますが、スペースの都合で省略されることも少なくありません。
現代のテンキーはどこで使われている?
テンキーは単なるパソコン用キーパッドにとどまらず、さまざまなシーンで活躍しています。
- 電卓
- 数字入力専用で、最も身近なテンキー搭載機器
- POSレジ・ATM
- スピーディな金額入力を可能にする
- 外付けテンキーボード
- ノートPCユーザーや会計業務に便利なアイテム
- スマート家電や券売機
- 操作性を重視したUIとしてテンキーが採用
テンキーにまつわる小ネタ
- 英語圏でも”ten-key”や”numeric keypad”という呼び名が存在
- 電卓とパソコンのテンキー配置は逆
- 慣れていないと打ち間違えやすいので注意
- Num Lockキーの存在に注意
- オフだと数字が打てなくなることも
まとめ
テンキーは、その名の通り「10個のキー」に由来し、コンパクトな数字入力装置として進化してきました。
私たちが当たり前のように使っているこのキーパッドにも、100年以上にわたる技術の積み重ねが詰まっています。
今度テンキーを使うときは、その奥にある歴史や工夫にも思いを馳せてみてくださいね。
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