実質賃金とは?名目賃金との違い・低下の原因・生活への影響までわかりやすく解説

物価上昇

ニュースでたびたび耳にする「実質賃金が下がっている」という話。
実質賃金とは何なのか?名目賃金との違いは?どうして生活が苦しくなるのか?
この記事では、実質賃金の仕組み・低下の理由・生活への影響まで、初心者にもわかりやすく整理します。

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実質賃金とは?名目賃金との違い

  • 名目賃金:そのままのお給料の金額(例えば月給25万円など)
  • 実質賃金:名目賃金から物価変動の影響を差し引いた「実際に買い物に使える力」

つまり実質賃金は、「自分の給料で実際にどれだけのモノやサービスが買えるか」を表しています。

例:

  • 月給25万円 → 物価が安ければ多くの品物を買える
  • 物価が上がると同じ25万円でも買える量が減る → 実質賃金は下がる
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日本の実質賃金はなぜ下がっているのか?

① 物価上昇ペースが賃金上昇を上回っている

近年の日本はインフレ傾向が強まっています。
例)名目賃金は年1.5%上昇しても、物価が年3%上昇すれば実質賃金は下落。

物価上昇の背景には、 インフレって何?メリットとデメリットは? でも詳しく解説しています。

② 労働生産性の伸び悩み

  • 企業の利益率が上がらず賃上げ余力が乏しい
  • 日本は先進国の中でも労働生産性が相対的に低い

③ 円安・エネルギー高・原材料高

  • 輸入物価上昇が生活必需品価格を押し上げ
  • 給料の伸びより支出増が先行して家計負担が増加

実質賃金の低下が家計に与える影響

  • 生活費負担の増加(食料品・光熱費・教育費など)
  • 将来不安による消費抑制(車・住宅・旅行など)
  • 企業売上にも影響 → 経済全体が冷え込む悪循環

実質賃金の低迷は、単に家計の問題にとどまらず、経済全体に波及します。

実質賃金低下が続くとどうなる?(スタグフレーションのリスク)

  • 物価上昇+賃金停滞+景気悪化 → 最も厄介な「スタグフレーション」状態へ

詳しくは スタグフレーションって何? でも詳しく解説しています。

改善には何が必要か?

  • 安定したインフレ率に見合う継続的な賃上げ
  • 生産性向上による企業の賃上げ余力強化
  • エネルギー・食料の供給安定化
  • 政府・日銀の適切な金融・財政政策運営

簡単な解決策はありませんが、中長期的な経済体質改善が重要です。

まとめ:実質賃金は生活実感を映す重要な指標

  • 実質賃金=「暮らしの余裕度」を測る指標
  • インフレと名目賃金の差によって上下する
  • 日本は物価上昇に賃上げが追いつかず低下傾向
  • 政策対応だけでなく、生産性向上も鍵

ニュースで「実質賃金」の話題が出たら、ぜひ今回の知識を思い出してみてください。

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