悪性リンパ腫とは?症状・原因・治療法・生存率をわかりやすく解説【血液のがん】

悪性リンパ腫

「悪性リンパ腫」という言葉を聞いたことはありますか?
これはリンパ球ががん化し、リンパ節や臓器で異常増殖する血液がんの一種です。

この記事では、悪性リンパ腫の種類・症状・原因・治療法・生存率までをわかりやすく解説し、
白血病・多発性骨髄腫との違いも紹介します。

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結論:悪性リンパ腫は治療可能な血液がん。早期発見と適切な治療で長期生存が目指せます

悪性リンパ腫は免疫系に関わるリンパ球ががん化する疾患で、
治療法の進歩により、高い寛解率や生存率が期待できる時代になっています。

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悪性リンパ腫とは?

悪性リンパ腫は、免疫に関与するリンパ系細胞(リンパ球)ががん化し、
リンパ節や肝臓、脾臓、骨髄などに腫瘍として増殖する血液のがんです。

大きく分けて次の2種類に分類されます。

  • ホジキンリンパ腫(HL):特徴的なリード-シュテルンベルグ細胞が見られる
  • 非ホジキンリンパ腫(NHL):それ以外のすべてのタイプ。B細胞性とT細胞性に分かれる

非ホジキンリンパ腫は全体の約90%以上を占め、非常に多様な亜型が存在します。

主な症状

悪性リンパ腫の症状は進行度や亜型によって異なりますが、以下のようなものが多くみられます。

  • 首・わきの下・鼠径部などの無痛性のリンパ節腫脹
  • 発熱、寝汗、体重減少(いわゆる「B症状」)
  • 倦怠感
  • 皮膚のかゆみ、湿疹

初期は無症状のこともあり、気づかず進行してしまうケースもあるため、
定期健診や違和感の早期受診が大切です。

発症リスクと原因

明確な発症原因はまだ不明ですが、以下のようなリスク要因が知られています。

  • 免疫抑制状態(HIV感染、臓器移植後など)
  • 自己免疫疾患(関節リウマチ、シェーグレン症候群など)
  • ウイルス感染(EBウイルス、HTLV-1など)
  • 化学物質や放射線への曝露
  • 家族歴(血縁者に悪性リンパ腫患者がいる場合)

加齢とともに発症率が高まり、日本では年間約30,000人が新たに診断されています。

生存率と予後

悪性リンパ腫の予後は亜型と進行度によって大きく異なります。

  • ホジキンリンパ腫:5年相対生存率は約85%(早期なら90%超)
  • 非ホジキンリンパ腫:全体平均で5年相対生存率は約70%前後

予後の良い亜型もあれば、進行が早く再発しやすいタイプもあります。
治療により長期寛解を維持するケースも増加中です。

治療法の選択肢

がんの種類・進行度・患者の年齢や体力に応じて、以下のような治療法が用いられます。

  • 化学療法(抗がん剤による治療)
  • 放射線療法(局所の腫瘍に照射)
  • 造血幹細胞移植(大量化学療法後に移植)
  • 分子標的療法(がん細胞の特定分子を攻撃)
  • 免疫療法(CAR-T療法など最新治療を含む)

副作用の軽減を図りながら、寛解・再発予防を目的とした多角的な治療が行われます

再発と長期管理

寛解後も再発の可能性はあり、長期的な経過観察と定期検査が不可欠です。

特に非ホジキンリンパ腫は慢性化することもあるため、
医師と相談しながら治療と日常生活のバランスをとることが重要です。

関連疾患もチェック(血液がんの種類)

それぞれ発生部位や治療法に違いがありますが、血液がんとして共通する点も多くあります。違いや特徴を一覧でまとめた記事もあわせてご覧ください。

血液のがんとは?白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫の違いと種類をわかりやすく解説

まとめ

  • 悪性リンパ腫はリンパ球のがんであり、ホジキン型と非ホジキン型に分かれる
  • 初期症状は目立ちにくく、無痛性のリンパ節腫脹が代表的
  • 治療法は化学療法、分子標的薬、幹細胞移植など多岐にわたる
  • 長期寛解や治癒も十分に期待できる病気
  • 定期的な検査とフォローアップが再発予防のカギ

悪性リンパ腫と診断された場合も、希望を持って治療に取り組むことが重要です。
専門医と連携し、自分に合った治療方針を一緒に選んでいきましょう。

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