3分でわかる!PM2.5って何?黄砂とは違う?身体にどんな影響があるの?

pm2.5

PM2.5の正体とは

PM2.5は、大気中に浮遊する2.5マイクロメートル(髪の毛の太さの30分の1)以下の超微細な粒子です。硫酸塩、硝酸塩、炭素成分(有機炭素、元素状炭素)などの有害な化学物質を含んでいます。

PM2.5の発生源は国内?それとも外国?

日本のPM2.5汚染源は、地域や季節によって大きく変動します:

国内発生源

主な発生源:

  • 工場や事業所からの排出
  • 自動車の排気ガス
  • 船舶や航空機からの排出
  • 建設現場の粉じん
  • 家庭での暖房・調理

外国からの越境汚染

  • 主に中国を中心とする東アジアの工業地域からの排出
  • 韓国や北朝鮮などの周辺国からも飛来

地域による違い:

  • 西日本:一般的に越境汚染の影響が強く、特に冬季や春季には7割程度に達することも
  • 東日本:国内の影響が比較的大きく、越境汚染は気象条件により変動(平均で4割程度)

季節による変動:

  • 冬季~春季:越境汚染の影響が増加
  • 夏季:国内発生の影響が大きい

黄砂との違い

黄砂は主に中国やモンゴルの砂漠から飛来する土壌粒子で、PM2.5とは以下の点で異なります:

  • 粒子の大きさ:黄砂は数マイクロ~数十マイクロメートル
  • 成分:黄砂は主に土壌鉱物、PM2.5は有害な化学物質を含む
  • 発生源:黄砂は自然現象、PM2.5は主に人為的

健康への影響

PM2.5は非常に小さいため、呼吸器の奥深くまで入り込みます。特に以下の方々は注意が必要です:

  • 呼吸器系や循環器系の疾患がある方
  • 高齢者
  • 子ども
  • 妊婦

短期的な影響

  • 目や鼻の痛み、のどの違和感
  • 咳や痰の増加
  • 気管支炎の悪化
  • 呼吸困難

長期的な影響

以下の疾患リスクを高める要因の一つとなります(喫煙、食生活、遺伝なども関与):

  • 肺がん
  • 心臓病や脳卒中
  • 呼吸器系疾患
  • 子どもの肺の発達障害

対策方法

日常生活での予防

  • PM2.5濃度が高い日は不要不急の外出を控える
  • 外出時はDS2規格またはN95規格のPM2.5対応マスクを着用
  • 濃度の低い時間帯に、風向きを考慮して換気(風上側の窓から入れ、風下側から出す)

室内での対策

  • HEPAフィルターと脱臭フィルター付き空気清浄機の使用(部屋の広さに合わせて選択)
  • こまめな掃除
  • 窓や玄関の目張り

より詳しい情報は環境省の大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」で確認できます。

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